空のもと
無意識でヨガする。
簡単ではありません。集中して「無」になろうとすればするほど、色んなものが溢れてきます。
もちろん、アーサナの流れを身体が覚えるまでは、つぎのポーズを考えたりするので頭が働いてしまいます。それは普通のことなので、「力抜けないからだめだなぁ」なんて思わなくて大丈夫です。
例えば自転車や車の運転、パソコンのタイピング、料理をするとき、なんでも身体が覚えるまでは「無意識」に身体は動かないですよね?
慣れてしまえば、自ずと身体が次のポーズへ流れていきます。
流れはじめてからも、無意識に雑念が溢れてくる。
でも、自分の内側から溢れてきたものは無理にふさがなくてもいいのです。
川の流れを塞き止めてしまうと、水が濁り、溢れ出すように、私たちの身体も流れを塞いでしまうと、滞り色んな事に伝染してしまう。
過去のこと、今のこと、未来のこと、嫌だった事、嬉しかったことなど、ぽかーん溢れてきたものは、ふさがす素直に外に流してしまう。アーサナの流れとともに、ただただ流していく。そして、リラックスがどんどん深まっていつの間にか「空っぽ」になる。
空っぽになると私たちの直感が働きはじめます。
「無」こそが私たちのありのままの状態。
私たちは便利な社会生活を通して、人間らしさを見失ってしまいました。心と身体を別々にとらえ、自分も周囲も単なる物や機械のように扱ったり、移り行く社会のなかで自分を着飾ってきました。そして、本来の自分らしさや人生の目的もわからなくなってしまいました。これほど癒し、スピリチュアルが求められている現状がそれを物語っているように感じます。
だから、ヨガをして必要以上に蓄積してしまった不要な感情、記憶、アイデアは取り去って、空っぽになってみる。
本来の自分を感じるための第一歩に。頭ではなく身体でヨガをしよう。
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